意外と知らない!「ワックス」と「フロアコーティング」の違い
床をピカピカにキレイにしたい!と考えた時「ワックスをかけたらいいのか?」「それともフロアコーティングを使用したら良いのか?」迷ってしまう方もいるでしょう。中には2つの違いが良くわからないといった方もおられるのではないでしょうか?そこで今回は「ワックス」と「フロアコーティング」の違いについて詳しく解説していきます。
ワックスとは
ワックスとは床の美しさを保護、維持するお手入れ用品です。ワックスをかける事で新築の頃のようなピカピカな艶のある床にしてくれます。家の中のフローリングに使用する一般的なワックスは樹脂ワックスを使用します。樹脂成分を床に塗る事で床に薄い膜が貼られます。薄い膜によって傷つきやすい床をガードし水や汚れ、キズから守る事ができます。
フローリングの表面は目には見えない凸凹があります。ワックスをかける事でその凸凹を埋める事ができ、表面をツヤツヤで滑らかにする事ができます。また日光や照明の光が反射して部屋を明るく見せる効果などを感じる事ができるでしょう。フローリングによって対応ワックスの種類も豊富にありますので用途に合わせてワックスを選ぶ事が出来ます。ただしワックスを塗れないフローリングもあります。
■ノンワックスフローリング
ここ最近多く見受けられるのがノンワックスフローリングの物件です。フローリングの上にUVコート膜が加工されており、ワックスをその上からかけてもうまく塗る事が出来ず剥がれてしまいます。家の床がノンワックスフローリングかどうか分からない時には施工業者に確認してみましょう。またフローリングの隅で少量のワックスを塗りテストして確認する事も出来ます。ノンワックスフローリングにワックスをかけるには、素人には難しい作業ですが技術を使い塗る事が可能な業者もいるので依頼したい方は相談してみると良いでしょう。
■無垢材
無垢材は天然の木を使用した床材です。ワックスをかければ床材が浸み込み変色してしまうことがあります。無垢材で建てられた家は天然の木の変化の風情を楽しむ床材でもあるのでワックスをかける事はあまり向いていません。「どうしてもワックスを使用してみたい」という方は無垢材専用などのワックスも販売されているので試してみると良いでしょう。
フローリングのワックスは液体タイプ・シートタイプ・スプレータイプの3種類あります。目的に合ったワックスを選び使い分けると良いでしょう。仕上がりにも艶があり/なしなどワックスによって違いがでます。高級感のある雰囲気を出したいのであれば艶出し、自然の木材を1対楽しみたい方は艶なしと生活スタイルに合わせて選ぶと良いですね。また小さな子供やペットがいる場合にはワックスの匂いや安全性が気になる方もいるでしょう。
ワックスの匂いは製品によってばらつきがあります。天然素材で作られている環境にも優しいワックスであれば気にならずに使用する事が出来るでしょう。フローリングにワックスをかける目安は半年に1回がおすすめです。生活をしているとだんだんとワックスがはがれてくるので塗り直しを行う必要があります。また2~3年に1度は剥離剤を使用してワックスをはがしましょう。
なぜならワックスを何度も重ねて塗る事で、ゴミや汚れが入ってしまい床が全体的に黒ずんでしまうからです。ワックスのメリットはツヤがでる、キズがつきにくい、掃除が楽になるというメリットがあります。
デメリットはツヤが長持ちしない、汚れが付着しやすい、水に弱い事です。液体をこぼしてしまうとワックスをかけた床は白く濁り時間がたつとシミになってしまいます。ワックスをかけたら床に何かこぼしてしまわないように気を付けて生活しなければいけません。比較的安い値段で洗浄や塗り重ねで補修する事ができ塗り直しを行う事で床のツヤや美観を保つ事ができます。
フロアコーティングとは
フロアコーティングとは床の美しさや清潔さを維持させる為に床を守るコーティングのことをいいます。フローリング専用の塗料を塗布し塗膜をはることで、床をダメージから守る事ができます。フロアコーティングを行うとワックスをかける必要がありません。
ワックス掛けは半年に1度位の頻度で塗り直しを行わなければ効果を保つ事が出来ませんが、一度施工する事で長期にわたってキズや汚れから床を守る事が出来ます。耐久性はワックスの100倍と言われており床へのダメージを防ぐ事が出来ます。水や湿気にも強く毎日水拭きする事もできるのでお手入れもしやすいでしょう。フロアコーティングは大きく分けると4種類あります。
■ガラスコーティング
硬度が高くUVカット効果も高いフロアコーティングです。ツヤの強さも選べるのでピカピカが苦手な方にもおすすめのワックスです。耐用年数15年~20年程度、硬度9H
■UVフロアコーティング
特殊な樹脂を焼き付けフロアコーティングを行うワックスです。キズにも強く耐水性も抜群です。ツヤの調整は不可、ツヤは強め、再施工は出来ません。耐用年数15年~30年程度、硬度7H
■シリコンコーティング
滑りにくく安全性の高いシリコンコーティングは人気の高いワックスです。落ち着きのあるツヤを出します。撥水効果も高いためキッチンなどの水回りなどによく使用されます。再施工も可能、耐用年数10年~20年、硬度5H
■ウレタンコーティング
摩擦に強く引きずりキズなどの防止に向いているワックスです。耐屈曲性は弱くクッションフロアには向かないでしょう。またあまりよくない薬品を使用しているケースもあるので安全性重視であれば注意しなければいけません。基本的に再施工は不可です。耐用年数3年~10年で硬度3Hとなっています。
フロアコーティングのメリットはなんといっても高い耐久性です。水分に強く1回コーティングを行う事でワックスのように定期的に塗り直しをする事が不要です。ただし1回の施工料金が高価で補修するのが大変で、自分では施工が難しく業者に依頼しなければならないといったデメリットもあります。
メンテナンスのしやすさは断然フロアコーティング!
ここまではワックスとフロアコーティングの違いについて紹介しました。2つの違いは耐久性とお手入れの手間でしょう。ワックスは比較的安く手に入れられる物も多くコスパも良いですが、定期的に塗り直しが必要となりお手入れには手間がかかります。フロアコーティングは初期費用が高めですがメンテナンスがほぼ不要です。
耐水性、耐薬品性にもすぐれているので子供の食べこぼしやペットのおしっこなどは、中性洗剤を使用した濡れ雑巾で水拭きしてしまえば床には何の問題もありません。一度施工してしまえば被膜が硬化し20年以上メンテナンスなしで耐久性を保つ事ができるのでワックスよりもメンテナンスのしやすさは断然フロアコーティングと言えるでしょう。
今回はワックスとフロアコーティングの違いについて紹介しました。フロアコーティングの初期にかかる費用はワックスよりも高めですが美しい床を長期間維持出来るのは、フロアコーティングといえるでしょう。自分の家に合った予算や方法を選びいつもピカピカな美しい床をキープ出来たらいいですね。