フローリングには種類がある!種類とそれぞれの特徴
一口にフローリングといっても、天然木をそのまま切り出しているものや、表面に特殊なシートを張り合わせているものなどフローリングには種類があります。フローリングの種類や特徴を知ることで、その部屋の用途に合わせたフローリング選びができます。そこで今回は、フローリングの種類やそれぞれのメリット、デメリットを紹介します。
単層フローリング
単層フローリングは、無垢材という丸太をそのまま切り出し、自然のままの状態で使用する木材で作られたフローリングです。丸太から切り出した1枚板だけを使い、他の木材や合板を貼り合わせることがないため、単層フローリングと呼ばれています。厚みは15mm~21mmのものが多く使われていて、樹種は広葉樹のウォルナット、ローズウッド、ブラックチェリーなど、針葉樹のパイン、ヒノキなどさまざまな種類があります。
広葉樹のフローリングは、針葉樹に比べ硬いため傷が付きにくく、膨張、収縮しにくいといった特徴があります。針葉樹のフローリングは、広葉樹に比べ柔らかいため、傷が付きやすいですが修復もしやすく、肌触りがよいという特徴があります。
複合フローリング
複合フローリングとは、合板や集成材などの基になる板の表面に、木材や特殊シートなどの化粧板を貼り合わせたフローリングのことです。基になる板に何重にも化粧板を貼り合わせて、何重にもの層になっているので、複合フローリングと呼ばれています。
複合フローリングの中にも種類があり、挽き板タイプは、のこぎりなどで厚さ2~3mm程に挽き、基材の表面に張って仕上げることで、単層フローリングのような質感を楽しむことができます。突き板タイプは、0.3~1mm程に薄く削った天然木を基材に張り合わせるフローリングで、天然木化粧合板とも呼ばれています。天然木を貼り合わせているため、その樹木の色合いを醸し出すことができます。カラーバリエーションが豊富で、濃淡を自分の好みで選ぶことができます。
シートタイプは、挽き板タイプや突き板タイプと違い天然木などの木材を使用せず、木目柄を印刷した樹脂や紙、オレフィンなどで製造されたシートを基材に張り合わせているフローリングになります。
メリット・デメリットを知ったうえで選ぶことが大切
フローリングは、自分に合ったものを選ぶことが大切です。ここでは、単層フローリングと複合フローリングのメリット、デメリットについて紹介します。
■単層フローリングのメリット
単層フローリングの最大のメリットは、天然木ならではの質感や肌触りといった素材感です。木本来の風合いや美しさを味わうことができ、経年変化により色合いがより深く変化していく様子を楽しむことができます。また、天然木のため木の香りを感じることができますし、調湿作用もあるため部屋を心地よい空間にしてくれます。踏み心地も柔らかく、足への負担が少ないのもメリットの一つといえます。フローリングに傷が付いた場合は、1枚板でできているため表面を削るだけで修復できます。
■単層フローリングのデメリット
単層フローリングは、1枚1枚丸太から切り出すため、施工者のスキルにより仕上がりに差が出たり、色味がバラバラになったりなどのデメリットがあります。また、調湿作用があるというメリットの一方で、気温や湿度の影響で木が収縮と膨張をするので、反りや隙間ができるといった現象がみられます。その他に、水や傷に弱いためこまめな手入れが必要という面もあります。複合フローリングに比べると高価な上に、木の種類やグレードによって価格が異なります。
■複合フローリングのメリット
複合フローリングは単層フローリングと違い、工場で加工して製造されているので品質にバラつきがなく安定しています。反りや収縮はあまりなく、豊富なカラーやデザインが揃っているというメリットがあります。耐衝撃性や耐摩耗性に優れたものや、遮音性が高い製品などがあるため、部屋の用途に合わせて選ぶことができます。それに加え、傷やへこみが付きにくい加工をしている製品もあり、子ども部屋やペットのいる部屋、キャスター付きの家具などがある部屋に向いています。施工がしやすいため、仕上がりにあまり差が出にくく、比較的楽にメンテナンスもできます。単層フローリングに比べると価格が安いため導入しやすくなっています。
■複合フローリングのデメリット
複合フローリングは傷が付きにくい加工がされていますが、もし深い傷が付いてしまった場合や表面の単板がはがれた場合は、修復が難しいというデメリットがあります。また、無垢材ではないため経年変化による色の変化を楽しむことができませんし、調湿作用もありません。踏み後心地が硬く、見た目が少し安っぽく感じてしまうことが多いです。
単層フローリングは無垢材を使用したフローリングのことで、複合フローリングは基材に化粧板を張り合わせたフローリングのことです。単層フローリングのメリットは、天然木の素材感を味わえる、修復がしやすいなどで、デメリットは仕上がりに差が出る、反りや収縮があるなどです。複合フローリングのメリットは、品質にバラつきがない、豊富なデザインなどで、デメリットは傷が付くと修復が難しい、見た目が安っぽいなどです。それぞれのメリットとデメリットを考慮して判断するようにしましょう。