床暖房でもフロアコーティングは可能?選ぶべきコーティング剤は?
寒い時期になると使用頻度の上がる床暖房。フロアコーティングをするか考えたとき、まず気になるのが「床暖房のフローリングでもフロアコーティングはできるのか」といったことではないでしょうか。そのような人のために、この記事では床暖房でもフロアコーティングはできるのか、フロアコーティングにはどのような種類があるのかを解説していきます。
床暖房でもフロアコーティングできる?
床暖房でもフロアコーティングはできます。気になるのが床暖房でコーティングがダメにならないか、といったことかと思われますが、フロアコーティングのほとんどは床暖房の温度以上の耐熱性があります。
また、床暖房を使用する場合、何もしないと熱により床材が乾燥して傷んでしまいます。その点フロアコーティングをしておけば、床材の乾燥を防ぐこともできます。フロアコーティングをしたほうが床暖房による床材への影響を小さくできるのです。
フロアコーティングと一口にいっても、いくつか種類があります。どれも床暖房に対応できる耐熱性は持ち合わせていますが、それぞれ特徴があります。
ウレタンコーティングは油性と水性の2種類があります。耐水性や摩擦に強い特徴があり、耐熱温度は油性・水性ともに70°C程度。洗剤・気温や温度変化の影響を受けやすいところがあります。
シリコンコーティングは光沢が強いですが、補修性が高く滑りにくい特徴があります。耐水性があり、ペットを飼っている場合に適しています。ホコリや傷が目立ちにくいといった特徴もあります。
ガラスコーティングは光沢が控えめですが、表面硬度が高いので傷がつきにくく、汚れやホコリが目立ちにくいのが特徴です。しかし、他のフロアコーティングに比べて滑りやすいので、高齢者や子どもがいる場合は注意が必要です。
UVコーティングも光沢が強めですが、摩擦に強く耐久性も優れています。コストはかかりますが耐熱温度は200°Cほどとなっており、どの部屋にも使用可能です。
ワックスとフロアコーティングはどちらがいいか
ワックスは自分でもできるので低価格で済みます。しかし、フロアコーティングよりも頻繁に手入れをする必要があり、素人がやると床暖房をダメにしてしまうこともあります。また、ワックスは種類によっては熱により変色してしまうものもあり注意が必要です。
一方でフロアコーティングはコストこそかかりますが、1度やると年単位で長持ちしてメンテナンスの必要がないだけではなく、見た目もキレイな仕上がりになります。それでは、ワックスとフロアコーティングそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
■ワックスのメリット・デメリット
ワックスを自分でかける場合は市販のものを購入するので、コスト面ではフロアコーティングよりも低価格でできます。しかし、市販のワックスはいろいろな種類があるので、床材に合ったものを選ぶ必要があります。また、ワックスの成分や種類により、他の暖房器具を使用していると、変質してベタベタすることもあります。
主にワックスのメリットは「コストが低いこと」「自分の好きなときにメンテナンスできること」。
デメリットは「半年に1回程度メンテナンスが必要であること」「水分に弱いこと」「滑りやすいこと」「シミ・傷ができやすいこと」「熱によって変色するものもあること」です。
■フロアコーティングのメリット・デメリット
フロアコーティングは耐久年数も長く、効果が長期間持続します。また、ワックスよりも耐水性が高いので、水やジュースをこぼしたりしても安心です。そしてフロアコーティングをしていると、床暖房による乾燥・変色や劣化を防げます。しかし、フロアコーティングにも種類があり耐熱温度が違うので、どのようなコーティング剤が合うか事前に確認する必要があります。
フロアコーティングのメリットをまとめると「耐久性が高いこと」「ワックスよりも水に強いこと」「長期間メンテナンスが不要であること」「掃除が楽になること」です。
デメリットは「コストがかかること」「業者選びが必要であること」が挙げられます。
耐熱温度に気をつけて選ぼう
フロアコーティングの耐久年数はコーティング剤の性質により変動します。また、床暖房の使用頻度によっても変動するので注意が必要です。床暖房の温度は25〜30度であり、ほとんどのフロアコーティングの耐熱温度で対応できます。しかし、ヒーターやストーブを併用するときには、一部分が高温となるため耐熱温度に注意してフロアコーティングを選ぶ必要があります。
この記事ではフロアコーティングは床暖房でも使えるのか、といったことについて見てきました。床暖房では、フロアコーティングを行ったほうが得策です。ワックスでもいいのですが、フロアコーティングのほうが手間もかからず、長期間メンテナンスが不要だからです。
フロアコーティング剤の種類にもよりますが、長いもので20年近く、耐久性が保たれます。もちろんこれは一戸建てに限ったことではありません。マンションでもフロアコーティングをすることで床材の美しさが保たれ、売却時に査定額が上がることもあります。しかしフロアコーティングを行うときにも注意が必要なので、必ず施工業者に見積もりを取ることをおすすめします。