フロアコーティングって部分補修はできるの?自分で修繕できる?
フローリングを保護するためのフロアコーティングですが、その表面に傷や剥がれが生じることもあります。とくに、細かな傷は生活していると自然についてしまう場合がほとんどです。また、時間の経過とともにコーティングが剥がれてくる、といったこともあるかもしれません。そのような場合に備えて、部分補修ができるのか、自分で補修できるのかといったことについてご紹介します。
フロアコーティングの傷や剥がれの原因
■フロアコーティングの傷の原因
フロアコーティングの傷の原因として代表的なものが、イスの引きずりによる傷と砂埃など汚れの持ち込みによるものです。硬度の高いフロアコーティングであれば、これらの傷も付きにくいといえますが、生活上どうしても避けられないものではあります。できるだけイスを引きずらないようにしたり、汚れの持ち込まれやすい玄関はマットをひくなどして、事前に対策をしておくとよいでしょう。
■フロアコーティングの剥がれの原因
フロアコーティングが剥がれる原因としては、まず1つに施工技術の不足による密着不足があります。コーティング剤の塗布前に床のクリーニングが不充分で油分や洗剤などが残っていると剥がれる原因になるのです。
もう1つの原因となるのが、熱によるフローリングとフロアコーティングの膨張率の違いです。これはフローリングが湾曲したときにフロアコーティングが湾曲に対して追従できないと剥がれる原因となることです。
また、他にもフロアコーティングが剥がれる原因はあります。たとえば、禁止されている洗剤を使用したときです。フロアコーティングの種類によっては掃除のときに使えない洗剤があります。家庭用洗剤や掃除用アルコールの使えないコーティングもあるので、注意が必要です。しかし、掃除用洗剤を使えるフロアコーティングもあるため、施工前にコーティングの性質を理解しておくことが大切です。
そしてフローリング材と合っていないことも剥がれる原因といえます。フロアコーティングを施工するときは、事前にフローリングとの相性を確認します。しかし、これを怠ってしまうと密着不良の原因となりコーティングが剥がれてしまうのです。
下地の処理不足に関してもフロアコーティングが剥がれる原因の1つ。フロアコーティングの前にはクリーニングをして汚れや異物、ワックスなどを取り除きますが、クリーニングが不充分だと密着不良を起こします。
最後に、コーティング剤の厚塗りも剥がれる原因となります。フロアコーティングは厚さが増すほど防御力が高まりますが、その反面で衝撃による割れに弱くなる傾向にあります。とくにガラスコーティングのような硬度の高いものはこの特徴が顕著になります。厚さがあればいい、というものではなく適度な厚さである必要があるのです。
補修が必要な症状
フロアコーディングの補修が必要な症例としては、主に4つ。
1つ目は塗膜の剥がれです。厚く硬いフロアコーティングですが、施工不良などの何らかの原因や自然な経年劣化によって塗膜が剥がれてくることがあります。
2つ目は白華(はっか)です。白華とは、フロアコーティングの塗膜の表面が白く変色した状態のことです。多くは部分的に現れますが、稀に全面的に現れることがあります。コーティング剤を塗る前に床がよく乾いていないと白華が起こりやすいといわれています。
3つ目は黄変です。黄変はフロアコーティングの塗膜が黄色く変色した状態をいいます。床材の性質により、経年劣化で起こるとされており、白っぽい床だと黄変が起こりやすいといわれています。
4つ目は割れ・ひび割れです。コーティング塗膜に亀裂が入った状態のこと。コーティング剤と床の密着不良が原因で起こります。塗膜が硬い・厚い、または床暖房の熱が原因といわれますが、ほとんどが施工業者の技術や経験不足から起こります。
自力で修繕は難しい?部分補修はできるの?
■自分での補修は避けるべき
自分で補修を行うことは不可能ではありません。小さな補修であれば、DIYが得意という方なら可能です。しかし、技術が必要となるだけに、業者の行ったような仕上がりを目指すのは簡単ではありません。そのため、無理はせず業者に依頼した方が得策といえます。
■部分補修は可能
フロアコーティングの補修は部分的に行えます。ほとんどは、フローリングのピースごとに部分補修を行うことになります。注意したいのが、部分補修というのは剥がれたところだけに行うのではない、ということです。
■傷や剥がれが起きたら
傷や剥がれが起きたら、まずは施工業者に問い合わせてみましょう。保証期間内であって保証の対象となるものであれば、きちんと対応してくれます。もし保証期間が過ぎている、保証の対象範囲外だった、という場合でも何らかの対応をしてもらえることでしょう。
フロアコーティングに何かあると、部分補修ができるのか、自分で補修ができるのかといったことが気になることでしょう。傷や剥がれが起きるとなおのこと心配になるものです。ぜひこの記事を傷や剥がれが起きた際の参考にしてください。