床を保護するためにフロアコーティングをしたいと思っても、フロアコーティングには種類があり、どれを選べばいいのかわからないことが多いです。そのような場合は、業者からサンプルを送付してもらうことで実際の仕上がりがイメージできます。そこで今回は、フロアコーティングの種類やサンプルでの確認、業者選びを紹介します。

フロアコーティングの種類

一口でフロアコーティングといってもその種類はさまざまあり、使用する塗料や光沢、価格などが異なります。ここでは、フロアコーティングの種類について紹介します。

■UVコーティング
UVコーティングは、床の表面に紫外線(UV)で瞬時に硬化する特殊な塗料を使用し、UV照射機でUVを照射することで、床に薄く硬化な膜を形成し床一面を保護するコーティングです。耐久年数は20年以上とフロアコーティングの中では最も長く、硬度も5H～7Hと高いため傷が付きにくいです。長期間光沢とつやを保つことができるのも特徴の一つです。瞬時に硬化するため、ホコリが付着しにくく、耐水性、耐摩耗性などに優れています。施工費用は高いですが、長期的なスパンで考えるとコスパはよいといえます。

■ガラスコーティング
ガラスコーティングはガラスの樹脂材を、ナノコンポジット技術で施工するハードコーティングのことです。フロアコーティングの中では最も硬度が高く8H～12Hとなっていて、傷が付きにくいです。耐久年数も20年前後と長く、安全性にも優れているため赤ちゃんやペットがいる家庭でも安心です。完全硬化までに2週間程掛かりますが、つやの具合を自分で選択できるので、自分好みのつや感に仕上げることができます。ただし、施工費用がやや高いという面もあります。

■シリコンコーティング
シリコンコーティングはシリコン樹脂でコーティングしたもので、長く施工されてきた人気のあるコーティングです。摩擦係数が高いため滑りにくく、高齢者やペットのいる家庭におすすめです。耐久年数は10～20年でUVコーティングやガラスコーティングに比べるとやや短いですが、施工費用はお手頃な価格となっています。適度な光沢なため、つやがあり過ぎるという心配がなく自然な仕上がりになります。温度変化にも強いため、床暖房にも問題なく対応可能です。ただし、乾燥するまで2日程度は入居できず、完全硬化となると1カ月程掛かるというデメリットもあります。

■ウレタンコーティング
ウレタンコーティングは、施工が比較的簡単なため主にDIYで施工される場合が多く、安価でコーティングしたい場合はおすすめです。油性と水性があり、従来は油性が主流でしたが現在は環境や人体に配慮した水性が主流となっています。耐久年数は3～5年と短く、硬度も1H～4H程とそれほど高くありません。水性ウレタンコーティングは速乾性があり、つや有りやつや消しを選ぶことができるというメリットがあります。また、被膜が厚いため傷みのあるフローリングにも使用でき、重ね塗りしても問題ありません。

コーティングをサンプルで確認

コーティングを選ぶ際は、情報を得るためにインターネットなどを活用してリサーチしますが、情報はあくまで情報であって、実際の硬さや光沢、傷の付き具合などはわかりません。そのため、情報を得て気になるコーティングがある場合はサンプルを送付してもらい、実際に手で触れ、光沢を確認し、自分のイメージと合っているか確認することで自分の好みに適したコーティングを選ぶことができます。

サンプルが届いたら自分のイメージ通りの見た目か確認し、問題なければ10円玉などで擦って傷の付き具合を確認したり、除光液などを垂らすことで耐薬品性などの確認をしたりできます。また、防汚効果を確認するためには、コーティング済みとコーティングなしの両面にマジックで落書きし、5分程度経ったらアルコールで拭いてみるとその違いがわかります。

もっと詳しく確認したいという場合は、住宅施工業者に実際に使用するフローリング材の一部を送付してもらい、コーティング業者にお試しでそのフローリング材にコーティングしてもらうことができます。それにより、自宅のフローリングがどのようなコーティングになって、光沢やつやなどがどの程度なのかわかるので、後悔しないフロアコーティング選びができます。

業者選びは比較することが大切

フロアコーティングを業者に依頼する際は、施工する業者を比較することが大切です。見積り価格や保証年数など業者によって違いがありますので、業者のホームページを見て比較したり、ユーザーの口コミを参考にしたりするとよいでしょう。

気になる業者が複数ある場合は、サンプルの用意があるか確認し、サンプルがあれば送付してもらい、実際に自分の目や感触で比較することが重要です。サンプルはすべての施工業者で用意しているわけではないので、できるだけサンプルを用意している業者を選んだ方が失敗のない業者選びができます。

フロアコーティングにはUVコーティング、ガラスコーティング、シリコンコーティング、ウレタンコーティングがあります。種類ごとに特徴や価格が異なるため、業者にサンプルを送付してもらい実際に自分で確認することが重要です。サンプルでは、傷の付き具合や、耐薬品性の確認などをできます。サンプルはすべての業者で用意しているわけではないので、できるだけサンプルの用意がある業者を選ぶとよいでしょう。